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2013年5月23日 (木)

長期金利の動向は重要 

 4月の大規模金融緩和策発表後、新発10年国債の利回りが急上昇している。これに対し黒田日銀総裁は「今の時点で大きな影響を及ぼすとは見ていない」と発言している。どうやらあまり重く受け止めていないようだが、本当に軽視して大丈夫であろうか?

 利付債券は額面に対し固定の金利が付いているため、買い手が減って売れなくなると、価格が下がる。これは普通の商品が売れなくなると値下げし、逆に売れすぎるとプレミアがつくのと一緒である。
 逆に金利は分母が小さくなるため、債券価格が下がると、金利は上昇する。例えば、額面100円で金利が1%の債券があったとして、この債券の利息は年間1円である。買値が100円で、償還価格もも100円のため利回りは1%のままである。債券価格が90円まで下がった時、年間利息1円と償還価格100円から買った値段90円を引くと10円の儲けになる。この10円を所有期間10年で割ると1年当たり1円の利益になり、利息と合わせて2円の儲けになる。分子は2円で分母は買値の90円だから利息1円の10年国債を90円で買うと2円÷90円で2.22%となる。

 生命保険会社は今年度の資産運用計画で、「金利が低すぎるから国債はあまり買わずに、外国債をもっと買う」と言う方針だそうです。つまり日銀が金利を下げるために、国債を大量購入したため金利が下がり、低すぎる金利に他の人が買わなくなってしまったのだ。
 その結果、日銀の異次元緩和を発表した翌日に金利は最低の水準まで下がり、そのご日銀以外が市場から離れ、およそ1ヶ月半で0.5%も金利が上昇したのだ。

 また、生命保険会社の国債離れには、価格の乱高下を挙げている会社もある。これは、日銀が大量に国債を購入したため、市場で売買される国債の数が減ったためである。
 例えば、品薄な商品は買い手が少し増えると価格が一気に吊り上り、高すぎると一気に買い手がいなくなって値が下がるのと一緒です。

 アベノミックスはインフレターゲットを設定しています。たとえば物価上昇率年2%だとすると、今100円のものが1年後には102円になってしまいます。すると我々はお金を100円預けて、1年後に102円以下になってしまったら損をすることになります。
 つまり、我々が国債投資に求めるのは最低限物価上昇率以上の利回りです。株価や円安の進み具合が早いため、比較すると債券金利に魅力がなくなっているのも事実です。
 しかし、わたしは、高い物価上昇目標を掲げた一方で、金利は低いままを維持しようとするのは、長期的に維持するのは無理があると思う。「失敗して景気は良くならずに国の借金だけが増えました」では困ります。ですから、金利動向はもっと重く考えてほしいものです。
 

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